どうなる2021大晦日―2022元旦 JR・私鉄・地下鉄の終夜運転
大晦日から元旦にかけて初詣客の利便を図るため、首都圏や京阪神、北九州地区ではJR・私鉄各社・公営地下鉄による終夜運転や、終電の延長が行われることが恒例となっています。
しかし、昨年2020年の大晦日から今年2021年の元旦にかけては、新型コロナウィルスの拡大もあり、ほとんどの社局で実施しないか、あるいは規模を縮小して実施することを発表したものの、その後の感染拡大で中止となったものがほとんどでした。
2021年から2022年にかけても、一応の落ち着きを見せているとはいえ今後の感染拡大には予断を許さないことから、終夜運転についても消極的な対応となっている社局が多くなっています。
首都圏・京阪神を中心に、各社局の発表をもとに2021年大晦日―2022年元旦の終夜運転実施状況をまとめてみました。
なお、先ほども述べた通りコロナウィルスの感染状況によっては急遽変更となる場合も考えられますので、ご利用の際は最新情報を必ず確認してください。
JR・私鉄・地下鉄 2021大晦日-2022元旦 終夜運転実施状況
首都圏ではJR東日本・京王電鉄・京成電鉄・東京メトロの一部が終夜運転実施を発表
首都圏では、JR東日本と京王電鉄、京成電鉄、東京メトロ銀座線、都営浅草線が終夜運転の実施を発表しています。
JR東日本は、山手線を始めとして首都圏の9路線で終夜運転の実施が予定されています。
京王電鉄は、京王線で約60分間隔となるほか5000系を使用した座席指定制の『京王ライナー迎春』号が、新宿→高尾山口で4本運転されます。
京成電鉄では、京成上野―京成成田で上下9本、押上―京成金町で上下10本を運転、『シティライナー(成田山開運号)』が上下1本運転されます。
東京メトロでは、銀座線の浅草-上野で約15分間隔で終夜運転を行うほか、銀座線の上野ー渋谷で2時頃まで、丸ノ内線の池袋ー銀座で2時半頃まで終電延長が行われます。
都営地下鉄では、浅草線の一部で終夜運転、三田線と大江戸線で終電延長が実施されます。
また、東急電鉄では、通常の終電後に東横線、田園都市線で各1本が増発されます。
社局名 | 終夜運転 | 正月臨時ダイヤ |
JR東日本 | 山手線・京浜東北線など首都圏9路線で終夜運転を実施 | |
東京メトロ | 銀座線浅草ー上野で終夜運転 銀座線・丸ノ内線の一部で終電延長 | |
東京都交通局 | 浅草線の一部で終夜運転 一部路線で終電延長 | |
東武鉄道 | 実施せず | 1/1~3 大師線で増発 |
西武鉄道 | 実施せず | |
東急電鉄 | 東横線・田園都市線で終電後渋谷発の各1本を運転 | |
小田急電鉄 | 実施せず | 1/1 ニューイヤーエクスプレスと臨時普通列車1本を増発 |
京浜急行電鉄 | 実施せず | 1/1~10 大師線で増発 |
京王電鉄 | 京王線で終夜運転 京王ライナー迎春号を4本運転 | |
京成電鉄 | 京成本線と押上―金町で終夜運転 シティライナー(成田山開運号)を上下1本運転 | 1/1~3 金町線で増発 京成本線の一部列車を京成臼井-京成成田延長 シティライナー(成田山開運号)を上下1本 |
相模鉄道 | 実施せず |
中京圏 JR・名鉄は今年も実施しない可能性大 地下鉄は終電延長を行うか?
中京圏では、JR、名鉄もかつては大晦日から元旦への終夜運転を行っていましたが、名鉄は2004年、JR東海は2014年を最後に行われていません。今年もコロナウィルスの感染拡大が続いており、状況に変化が見られないことから、例年通り運行されない見込みです。
また、中京圏で唯一終夜運行を行ってきた名古屋市交通局では、2020年~2021年には2時間程度の終電延長を実施する予定でしたが、こちらも一転中止となりました。
事業者 | 終夜運転 | 正月臨時ダイヤ |
JR東海 | 発表なし | |
名古屋鉄道 | 発表なし ※通常の土休日ダイヤを適用とのみ発表 | 12/24-1/3 運休中のミュースカイを運転 |
名古屋市交通局 | 上飯田線を除き2時40分頃まで終電延長 |
近畿圏 私鉄は終夜運転実施せずが大半 JR・近鉄は臨時運行を計画
近畿圏では、京阪、阪急、阪神が2021年~2022年は終夜運転を実施しないことを発表しました。
終夜運転を行うのは近鉄で、湯の山線・志摩線・田原本線・吉野線と支線を除くほぼ全線(特急のみ運転の区間もあり)が対象となります。運転本数は、特急が区間延長を含めて22本、一般列車が202本となっています。普段は大阪ー名古屋系統で使用されている『ひのとり』が、終夜運転で伊勢方面へ顔を出す運用となっています。
終電延長を行うのはJR西日本と南海電鉄、大阪メトロで、南海電鉄は、南海本線において難波―住ノ江と難波―高石で上下15本が運転されます。難波発の最終は2:20の高石行き、難波着の最終は2:51となります。
JR西日本は京阪神と奈良地区においておおむね3時頃まで運転されます。また、岡山・広島地区の一部でほぼ終夜運転が行われる他、宮島航路は終夜運航となります。
大阪メトロは、ニュートラムを含む全路線で終夜約30間隔で運行されます。
社局名 | 終夜運転 | 正月臨時ダイヤ |
JR西日本(京阪神) | 京阪神と奈良地区で3時頃まで終電延長 | |
大阪メトロ | 全路線で終夜運転 | |
阪急電鉄 | 実施せず | |
京阪電鉄 | 実施せず | 1/1~3 大津線系統を除き時刻・列車種別や行き先変更 |
阪神電鉄 | 実施せず | |
南海電鉄 | 南海本線で2時半頃まで終電延長 | 1/1~3 住吉駅に日中の急行が停車 |
近畿日本鉄道 | 特急を含めほぼ全線で終夜運転 | 1/1~10 特急・一般列車の増発 |
京都市交通局 | 実施せず |
福岡圏 昨年一転中止の西鉄は今年も終夜運転
西鉄では、全国屈指の参拝客数を誇る太宰府天満宮へ向け、天神大牟田線と太宰府線で例年終夜運行が行われており、昨シーズンも実施を発表していましたが、はやり情勢を鑑みて直前に中止となりました。
2021年~2022年にかけては、西鉄が天神大牟田線と太宰府線で終夜運転を発表、福岡市交通局も空港線・箱崎線・七隈線の全線で午前3時ごろまで終電延長が行われます。