2021年ダイヤ改正は縮小・減便が目立つ内容か JR西日本が終電繰り上げ、JR九州が減便を発表

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2021年改正は運転規模縮小・減便が相次ぐか JR西日本・九州が発表

来春2021年に行われる予定のダイヤ改正は、縮小が目立つ内容となる可能性が出てきました。JR西日本は2021年の改正で、関西圏で終電の繰り上げを行うことを発表しました。深夜作業の時間確保が目的としており、深夜帯の需要縮小が進んでいることから数年以内に終電繰り上げを実施することが、かねてから発表されていました(近畿圏の深夜ダイヤ見直しで終電繰り上げ 働き方改革で 昔と今の深夜帯の時刻表を比べてどう変化した?も参照)。概ね大阪駅や京都駅を0時以降に発車する列車50本程度が減便、終電繰り上げの対象となる見込みです。

またJR九州は、コロナによる利用減少を踏まえ、特に利用減少の目立つ福岡圏を中心に同じく2021年の改正で運転規模を大幅に縮小する予定であることを発表しました。JR九州によると「生まれ変わるぐらいのダウンサイジング(縮小)」となる見込みで、減便は福岡圏以外でも検討されています。

JR西日本「終電を並行私鉄並みに」 0時以降の運転縮小で終電繰り上げ

Wikipediaより

JR西日本では、かねてから終電の繰り上げについて検討していることを発表していましたが、具体的に言及されたのはこれが初めてです。

鉄道の安全な運行を支えるためには、毎日の施設の保守点検は欠かせないものですが、これらの作業は終電から始発までのわずかな時間に大半の作業が行われています。しかし、作業時間の短さから週末や連休にも作業が必要で休みがとりにくいことや、深夜作業であることが敬遠され、保守現場では近年慢性的な人手不足に悩まされています。

これに加え、最近は働き方改革などの影響により、深夜帯の利用客が減少傾向にあり、京阪神の主要駅(京都・大阪・三ノ宮駅)では、0時台の利用客数が2008年から2013年の5年間で12~19%減少、2013年から2019年の6年ではさらに15%減少しました。

そこでJR西日本では、終電を早めることで作業時間を確保する代わりに作業日を減らし、休みやすい環境を作ることで将来にわたって人材を確保するため、2021年の改正で終電の繰り上げを実施することを発表しました。

利用客へのアンケート調査でも、終電繰り上げに賛成する意見が圧倒的で、反対は2~3割程度だったということです。また、反対の立場をとった人のうちでも、私鉄と同程度の時間帯まで運行、最終新幹線との接続を確保するという条件を与えたところ、最終的に反対だった人は8%まで減少したということです。

終電繰り上げの具体的な路線や線区については、9月ごろに発表される見込みですが、概ね大阪駅や京都駅を0時以降に発車する50本程度が繰り上げの対象になる見込みです。

JR西日本では、「メンテナンスの体制維持が目的で、コロナウィルス拡大の影響ではない」としており、鉄道会社側の働き方改革で運転規模の縮小を伴うダイヤ改正が実施されるのは初めてとなります。

JR九州 コロナで鉄道収入や利用客が大幅落ち込み 都市圏中心に減便へ

Wikipediaより

JR九州では、8月24日現在で今年度の鉄道収入が前年同期比65%減少となるなど、引き続き苦しい経営が続いています。特に、テレワークや遠隔授業などの浸透で大都市圏での通勤、通学需要が大きく落ち込んでおり、JR九州では「回復には長い時間がかかり、戻ったとしても7~8割程度」との認識を発表しています。

このため、JR九州では2021年春のダイヤ改正で、利用減少の目立つ福岡圏を中心に、需要減退に応じた規模縮小が必要と判断、在来線を減便することを発表しました。減便の対象となる路線や区間については、今後の需要を踏まえたうえで判断するとし、鹿児島本線などを中心に都市圏以外でも減便を行う方針です。ただ、JR九州の発表では「通勤通学に影響のない範囲で」とされており、朝夕よりも日中の運転規模の縮小が予想されます。また、ローカル線の利用については都市圏よりも復調傾向にあり、減便や運転縮小は行われない見込みです。

JR九州では、2020年7月の豪雨で3路線が被災、復旧への費用負担も問題となっています。最も大きな被害を受けた肥薩線では、間もなく復旧へ向けた概算費用が算出される見込みですが、行政側の治水工事との関係もあり具体的な動きは当面見込めない見通しです。

一部報道によると、九州内では西日本鉄道が運行縮小に向け、ダイヤ改正に具体的な検討作業に入っているとされ、全国的に2021年以降のダイヤ改正は縮小を伴う可能性があり、公共交通の提供にも大きな影響が出ることが予想されます。

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