2021年秋 JR西日本がダイヤ改正 昼間時間帯を中心に約130便を減便
JR西日本が、2021年秋にもダイヤ改正を予定していることが分かりました。JR西日本全体で昼間時間帯を中心に130便程度の減便が発表されています。
JR西日本によると、管内の特急列車の利用率はコロナ禍前と比べ3割、在来線は6~7割と大幅に落ち込んでおり、2020年度決算では2300億円余りの赤字となっいます。今後ワクチン接種が進んでも以前の需要には戻らないと判断、もともと全路線において朝夕の通勤時間帯を含めた全時間帯の運転見直しを2022年春の改正で予定していましたが、コロナ禍の影響で業績が大幅に悪化している現状を受け、この改正の一部を前倒しして実施することとなりました。
JR西日本 2021年秋改正 減便対象線区と減便対象列車は?
JR西日本の発表によれば、減便対象となるのは主に日中の列車で、概ね利用率が20%以下と需要と供給が乖離している路線、時間帯が対象となります。
具体的には、京阪神エリアとして
- 琵琶湖線 米原~長浜
- JR京都線 高槻~京都
- JR神戸線 須磨~西明石
- 山陽本線 姫路~上郡
- 赤穂線 相生~播州赤穂
- 大和路線 奈良~加茂
が挙げられており、これらの線区において60本程度を削減、さらにその他の地域として
- 小浜線
- 越美北線
- 山陰本線(北近畿・山陰エリア)
- きのくに線
- 和歌山線
- 山陽本線(瀬戸内エリア)
- 瀬戸大橋線
- 伯備線
- 因美線
- 境線
で70便程度を削減するとしています。
報道等によれば、京阪神エリアにおいては日中の列車の運転末端区間を短縮するなどして削減することが予定されており、その他のエリアについては朝夕を含めて運行本数が見直される見込みです。なお、詳細については7月ごろにも発表されるということです。
越美北線では部分廃止で8割減便? 小浜線でも半数が減便対象か
一部の地元メディアの報道によれば、北陸地域の越美北線、小浜線では路線の存続にかかわる程度の大幅な減便計画が伝えられています。
報道によると、越美北線で削減対象となっているのは福井―越前大野を結ぶ上下18本のうちの12本、越前大野―九頭竜湖の全9本で、特に越前大野―九頭竜湖は全便削減という事実上の廃止とも受け取れる状況となっています。
また、小浜線では敦賀―小浜の上下30本のうち14本、小浜―東舞鶴の上下26本のうち15本が削減対象であるとされ、4月にはすでに沿線自治体へも通知されていたということです。
両線区の沿線自治体にとっては、2024年の北陸新幹線延伸をきっかけに観光需要の高まりを期待していた矢先の「寝耳に水」状態で、福井県と沿線自治体は運行維持の申し入れを行う予定か、すでに行っているとのことです。