近鉄『あをによし』 グリーンマックスから2023年8月発売 発売店・在庫はここチェック

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近鉄19200系『あをによし』 グリーンマックスから製品化

グリーンマックスから、近鉄19200系『あをによし』の製品化が案内されています。

実車は近鉄特急として長年活躍した12200系をもとに改造されており、グリーンマックスからも12200系は製品化されていますが、今回は流用ではなく新規製作となり、2号車モ12951の特徴である大窓からは、別パーツでサロンシートが、販売カウンターの小窓には手すりの再現が確認できるなど、かなり細かい作りとなっています。1、3、4号車の車窓を向いたツインシートや、テーブルに設置されたテーブルライトも再現されています。

  • メーカー グリーンマックス 
  • #50745 近鉄19200系観光特急「あをによし」
  • 定価 30,250円

製品は、塗装済み完成品として実車同様の4両編成セットとなり、動力ユニットも付属します。動力ユニットを搭載する4号車モ19201でも、内装が再現されているということです。

グリーンマックス#50745 近鉄『あをによし』在庫情報をチェック

グリーンマックスの近鉄特急19200系『あをによし』の在庫や価格は、こちらからチェックしてみてください。

近鉄『あをによし』とは? 家具メーカー製のシートを採用した観光特急 大阪―京都の直通は30年ぶり

近鉄特急19200系は、近鉄が1編成所有する特急車両で、2021年に12200系を改造して誕生しました。

列車名の「あをによし」とは奈良にかかる枕詞で、奈良の美しさを表す表現とされ、万葉集にも27の歌で登場します。

車体は奈良に都のあった奈良時代に高貴な色とされた紫色をベースにしたメタリック塗装で、正面貫通扉が埋められ、標識灯も撤去されていることから、近鉄特急とは一線を画した外観となっています。

車内は、観光特急として使用されることを想定し、窓を向いた座席やグループ向けのサロシートを配置。近鉄によれば、『あをよにし』のツインシートは、家具メーカーの相互家具製作所が1年かけて制作しました。なお、相互各製作所は既に近鉄30000系『楽』のシートで制作実績があるということです。また、2号車には物販のカウンターが設けられています。

運行区間は難波―奈良―京都で、難波―大和西大寺―京都が朝の京都行と夕方の難波行が各1本、日中は京都―奈良を3往復するダイヤで、多客期を除き毎週木曜日は運休となります。

なお、難波と京都を結ぶ特急はかつて阪京特急として定期運行されていたことがありました。1978年3月改正で初めて設定され、近鉄奈良線では初の有料列車運行でした。その後は日中に2往復、夕方から夜にかけて1往復が運行されていましたが、1992年3月改正で廃止となっていました。このため『あをによし』の運行は、臨時列車とはいえ30年ぶりの大阪―京都直通列車の設定となっています。

『あをによし』改造元となった12200系とは? 近鉄特急最多勢力の汎用車両

『あをによし』に使用される19200系は、12200系からの改造車両です。12200系は1969年から1976年まで168両が製造された車両で、近鉄特急の標準車両として当時はもちろん、2023年現在も最多製造車両となっています。

さらにたどれば、12200系は12000系のマイナーチェンジ車で、こちらは1967年から10編成20両が製造されました。

近鉄12200系更新前
車体更新前の、オリジナルスタイルの12200系 側面の電動方向幕は12200系から装備したが、前面の運行板、方向板は12000系と同じ差し込み式を採用した Wikipedia(近鉄12000系電車)より @TRJN

近鉄がこの時期に大量に特急車両を製造したのには訳がありました。

1960年ごろの近鉄特急は名阪間に設定されており、並行する東海道本線と激しい競争を繰り広げていました。1964年の東海道新幹線の開業により、所要時間では全く歯が立たなくなってしまったことから、近鉄特急は存続の危機を迎えることとなります。

しかし、近鉄沿線には奈良や伊勢志摩など数多くの観光地があり、東海道新幹線の開業により首都圏からの観光客取り込みが容易になったことから、特急の設定は新幹線との正面競争を避け、逆に新幹線からの接続を受けて沿線各地に向けて特急列車を設定する方針へと転換します。さらに、1970年には大阪万博が開かれることから、日本だけでなく世界中からの観光客を取り込むべく、特急網の拡充と車両の増備が急ピッチで行われることとなりました。

近鉄特急はこの時期に路線網の拡充が行われて現在みられる運行形態が形作られることとなり、12200系はこの需要に合わせて大量に増備されたのでした。新幹線にはないサービス提供を、との趣旨から、軽食類を提供するスナックコーナーが設置され、「スナックカー」の愛称が生まれました。ただし、登場当時の2両編成を単位とする運用では、長編成となった場合にスナックコーナーが過多となること、特急の利用率の向上で座席数を確保する必要から、スナック―コーナーの設置は初期製造車のみとなり、増備車はそのスペースに座席を設置しています。また、1977年からはスナックコーナー自体の撤去も始まりました。

近鉄 12600系+22600系
2000年代以降は最古参となった12200系だったが、近鉄特急の特徴でもある広域汎用性を活かし、制御装置やブレーキの読み替えで最新鋭の22600系との併結も可能 Wikipedia(近鉄12000系電車)より @Oka21000

12200系は、同時期に製造された18400系などとともに後の近鉄特急の標準となるスタイルと確立した車両となり、その後の12600系や30000系、そして22000系(近鉄の車体形式の附番は独特で、数字が大きいほうが新型とは限らない特徴を持ちます)の外観や運用にも大きな影響を与えています。

『あをによし』用として選ばれた12200系は、その中でも最終増備となる12656編成で、1975年5月には来日中に伊勢神宮を訪れたイギリス女王エリザベス2世夫妻や、10月には同じく伊勢神宮を訪れた昭和天皇夫妻のお召列車として運行された経歴を持つ車両です。

12200系は1980年代に更新工事を受け、外観や内装がその後の車両とそん色のないように変更されていましたが、特急列車の削減により2000年頃から廃車が始まりました。その一方でさらに更新工事を受け、22000系に近い内装へと改装された車両も存在しましたが、後継車の登場と老朽化により、2021年にオリジナル車両は営業を終了しました。

2023年5月現在残存しているのは、『あをによし』用の19200系の他、団体専用として改造された15200系のうちの8両、旅行ツアー「クラブツーリズム」専用として改造された15400系4両となっています。

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