銚子電鉄がまた新しい自虐商品を生み出した… ビックリマンシールのような「銚電マンシール」

グッズ
スポンサーリンク

アマゾン タイムセール

人気の商品が毎日登場。

タイムセール実施中

スポンサーリンク

アマゾン タイムセール

人気の商品が毎日登場。

タイムセール実施中

ビックリマンシール? いえ、「銚電マンシール」です 

経営的に「まずい棒」や、サングラスの「お先真っ暗セット」、暗記シート「赤字が消える!暗記セット」など、苦しい経営状態を逆手とったユニークな商品を次々と打ち出す銚子電鉄で、またしても新たな商品が注目を集めています。その名も「銚電マンシール」。

いわゆるガチャガチャでなのですが、銚子電鉄の竹本社長曰く「経営状態と掛け合わせてガタガタと命名しよう」ということになり、3駅に設置したところ補充が追い付かない人気ぶり。公式動画によると「ガックリしている人に貼ると元気になる」シールなんだそうですが、第一弾の人気を受けて、2021年3月に新たに第二弾が発売となっています。

さて、話題の銚電シールはこちら。

銚電マンシール 第一弾
銚子電鉄 Webサイトより

なんかどこかで見たような…、そう、2021年現在40歳前後の諸兄なら小学生時代に必ず集めたであろう、あのシールシリーズのパロディです。「シャーダンカーン」? なんかそんなのに近いキャラクターあったよなあ? 

「ソデヤマ観音」とは、銚子電鉄唯一の女性車掌で、きめの細かい接客で利用者からも人気の袖山さんをモデルにしたもの。ちなみに「シャーダンカーン」のモデルは、「まずい棒」のデザインを手掛けた漫画家の日野日出志さんだそうです。

ストーリーは、竹本社長自らが扮する金欠鬼と貧乏神の熾烈な戦いを描く壮大なもだそうで、内容については今後に期待されます。ちなみに、左上が竹本社長をイメージしたキャラクターだそうなのですが、この時点では名称が未定。そこで公募したところ…、

スーパー銭薄
銚子電鉄 Twitterより

おいおい、大丈夫かよ? その杖、マントでその名前、なんか見たことあるような気がするけど、気のせいかな? うん、気のせいだろう。

胸のバッチが第一弾では金欠でしたが、今回は金失いになっていますね。

2021年3月 「銚電マンシール」第二弾が発売

こうなると銚子電鉄の進撃は止まりません。なんと第二弾12種類が登場しました。

銚電マンシール 第二弾
銚子電鉄 Webサイトより

ここまでくると著作権など大人の事情も心配になるところですが、まあその辺は気にしないことにしましょう。それにしてもスーパー銭薄、ソデヤマ観音は今回からヘッド化ですか…。いや、似ているだけで誰もあのシールシリーズとは言っていませんよ。

個人的には、下段中央「ハタン魔リア」がツボったのですが、サタン何とかいうキャラクター、ありましたよね…。

ちなみに、第二弾に合わせてガタガタ設置駅を犬吠駅、仲ノ町駅、笠上黒生駅、外川駅、ぬれ煎餅駅(正確には駅ではない直売所)の5駅に拡大、3月6日から販売しているそうです。

なお、1回200円で何が出るかは当然わかりません。

鉄道外収入が8割を占める 銚子電鉄

銚子電鉄(正式名称は調子電気鉄道)は、総武本線と接続する銚子駅を起点に外川駅までを結ぶ、総延長6.4㎞の小さな鉄道会社です。もともとは1913年(大正2年)に開業した銚子遊覧鉄道という鉄道会社が存在しましたが、開業後すぐに第一次世界大戦が勃発し物価が高騰、もともと経営不振だった銚子遊覧鉄道はわずか4年後の1917年(大正6年)に廃止となりました。しかし、同じ経営者の手によって1923年(大正10年)に廃線跡を利用して銚子鉄道として再開業、これが現在の銚子電鉄へとつながります。

地元の利用や観光客、そして銚子らしく沿線にある醤油工場の原材料・製品輸送として使用されてきましたが、1960年代には早くも経営不振が取りざたされるようになり、1969年(昭和44年)からは銚子市、1975年(昭和50年)からは国や千葉県からの補助金の投入が行われていました。しかし、1975年に年間155万人あった利用客は1995年には100万人を割り、2015年には38万人まで減少、貨物輸送も1984年(昭和59年)に廃止となり、いつ路線そのものが廃止されてもおかしくない状態でした。

そんな経営難の最中、バブル期の投資がもとで親会社である地元の工務店が1998年に倒産、さらに2003年には経営者の借入金横領が発覚、銚子電鉄は運営資金が不足し、2006年には車両の全般検査が実施できない事態に陥りました。このため、銚子電鉄では「車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。」という文書をWeb上に公開、地元の名物でもありかねてから製造を行っていた「銚電のぬれ煎餅」購入の支援を呼び掛けたところ、SNSなどで拡散され注文が殺到、一時は販売休止となるほどでした。

銚子電鉄の販売する「ぬれ煎餅」
Wikipediaより

この売り上げで当面の検査費用は工面できたものの、依然として経営の危機的状況に変わりはなく、2011年の東日本大震災や原発事故で観光客も激減、こうした中で社長職を引き受けたのが、現社長の竹本勝紀さんでした。

竹本さんの就任後、本業の鉄道に加えて冒頭で紹介したような自虐的でシャレの利いた名将の商品を次々と展開、ついには関連グッズの売り上げが年間収入の8割を占めるまでとなり、このうちぬれ煎餅が9割を占めることから、これまた自虐的に「煎餅屋の運行する電車」とまで言わしめるほどとなっています。

ぬれ煎餅の専門工場兼直売所まで建ってしまった もはや鉄道会社ではなく菓子製造会社 この状況も自虐ネタとなり、経営に渇を入れるカツオ入り「ぬれ煎餅プレミアム(カツオ味)」では「食品メーカーとしてのプライドをかけて」と宣伝されている
Wikipediaより

しかし、これだけグッズが売れても経営状態は芳しくありません。2021年3月決算では、コロナ禍による緊急事態宣言などを受け、通年では4000万円の赤字となっています。特に2020年5月は95%以上の乗客減となり、グッズのネット販売が通年で昨年比3倍となったものの及びませんでした。国や千葉県、そして銚子市の支援がなければ成り立たない銚子電鉄ですが、それでもできるだけ自社で何とかしようというその意気込みがはっきりと伝わってきます。

今はコロナの心配もあり、画面から応援するしかありませんが、いつの日か直接応援できる日が来るのを待っています。

タイトルとURLをコピーしました