時刻表1988年3月号　宇高連絡船や急行が最後の活躍を見せる四国主要列車

1988年4月10日改正　瀬戸大橋開通後　四国主要列車　時刻表

1988年4月10日改正　予讃線特急『しおかぜ』急行『いよ』『うわじま』時刻表

1988月4月10日の瀬戸大橋線開業より、『しおかぜ』は岡山発着となり、高松発着系統を『いしづち』として分離、特急は14往復体制となりました。開業前に比べ、『いよ』は1往復増発の2往復体制となっています。また、夜行として存在していた下り『うわじま』1本が、全区間普通列車に格下げとなり、高松を発着する『うわじま』はなくなりました。この夜行『うわじま』1号は、宇高連絡線の最終連絡を受けて高松を発車する列車で、かつては旅客だけでな新聞輸送も兼ねており、1986年改正までは荷物車も連結していました。今も存在していれば、青春18きっぷユーザーで大混雑すること間違いありませんが、1989年3月改正で高松―松山に短縮され臨時化、7月からは路線バス『いよじ』に代替される形で廃止となりました。

　予讃線主要列車時刻表　岡山・高松→松山→宇和島

予讃線主要列車時刻表　宇和島→松山→岡山・高松

残った『うわじま』は、1988年4月改正時点では4.5往復の運行となっており、このうち新居浜発の下り1本を除くと松山ー宇和島の運転となっていました。この運行体制も1990年11月改正で2000系が『しおかぜ』投入されたことにより、キハ181系、キハ185系の運用に余裕が出たことから、『うわじま』は特急『宇和海』に格上げの形で廃止となりました。

1988年4月10日改正　土讃線特急『南風』『しまんと』急行『土佐』『あしずり』　時刻表

1988年4月10日の瀬戸大橋線開業では、『南風』は岡山発着系統の名称となり、高松発着系統は『しまんと』が設定されました。それぞれ3往復ずつの運転で、特急車両の不足から『土佐』『あしずり』がこれを補うこととなりました。

土讃線主要列車時刻表　岡山・高松→高知→中村

土讃線主要列車時刻表　中村→高知→岡山・高松

50系客車による夜行221列車は、この改正で721Dとなり気動車化され、50系による運行は3年ほどで幕を閉じました。221列車は、阿波池田ー高知の客車列車として存続することになります。

1990年改正で、2000系量産車が投入されたことにより、『土佐』は『南風』と統合、『あしずり』は高知ー中村の特急列車としての名称が与えられることとなりました。また、721Dは1989年改正で臨時化、7月に高速バス『とさじ』に置き換えられて廃止となり、土讃線から夜行列車が消滅しました。

1988年4月10日改正　高徳線特急『うずしお』急行『阿波』　時刻表

高徳線では、瀬戸大橋線開業までは特急が設定されておらず、急行の独壇場でしたが、1988年4月10日改正で特急中心の運行体系に改められました。

具体的には、急行『阿波』を新設の特急『うずしお』に格上げし、1往復を岡山発着に延長。急行『むろと』を急行『阿波』に名称変更し、この結果急行『むろと』が消滅しました。

運転距離が短いこともあり、全車自由席の設定で、編成も2～3両という、急行時代とあまり大差のない設定でした。キハ181とキハ58の性能差か、列車にもよりますが所要時間はこの距離でも20分ほどの短縮となっているようです。

1990年3月改正で、急行『むろと』は特急『うずしお』に吸収され、消滅しています。

高徳線主要列車時刻表　高松→徳島→牟岐

高徳線主要列車時刻表　高松→徳島→牟岐

以上、瀬戸大橋開通前後の四国優等列車編でした。