D51 200が本線復帰? 北陸本線で試運転を実施 C57 1に代わって『やまぐち号』にも?

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長期修理のD51 200 1年2カ月ぶりに本線走行 北陸本線で試運転

2023年7月28日、JR西日本が所有するD51形蒸気機関車の200号機が、久しぶりに本線走行を行いました。

走行区間は北陸本線の米原ー木ノ本で、所属区である梅小路から米原までは、控車のオハ12-129とともにEF65-1132の牽引で送り込まれました。

この運転は事前にSNSでかなり共有されており、平日日中にもかかわらず数多くのファンが沿線へ駆けつけた模様です。

D51 200は、2022年5月3日に『やまぐち号』として運行中、折り返しの津和野駅で炭水車の台車に亀裂が入っていることが確認されたため、その列車から運行を中止。所属区の梅小路へと返却されていました。

C57 1もシリンダーの故障により長期運用離脱中であることから、『やまぐち号』はそれ以降はDD51またはDE10の牽引による『DLやまぐち号』としての運行されています。

また、これより先の7月6日には、梅小路運転区構内で試験走行を行っており、実に1年2か月ぶりに有火走行を行う姿が伝えられていました。

京都鉄道博物館 ついにD51復活!日本が誇る大型蒸気機関車2機の共演!SLの聖地「梅小路」ここにあり 2023.07.06.07

『SLやまぐち号』の現状は? 牽引機C57 1とD51 200は復帰するの?

『やまぐち号』を本務機を務めるC57 1号機は、2020年10月10日に津和野駅を発車直後に不具合が発生、その後梅小路運転区へ回送されました。当初はすぐにでも復帰するような便りも聞かれましたが、3年近くがたつ2023年7月現在になっても梅小路運転区に展示されたまま、本線復帰どころか本格的な修理が行われている様子もありません。

このため、2020年は急遽DD51牽引による『DLやまぐち号』に差し替えられ、さらに梅小路運転区にあったD51 200を10月22日から充当したところでシーズン終了となりました(よろしければ、「故障で長期離脱中のC57‐1号機の現状は? 修理はどうなっているの?」もご覧ください)。

2021年は、C57 1とD51 200とも修理と検査に当たっており、Ⅾ51 200の修理が完了した10月23日までシーズンの大半が『DLやまぐち号』として運転されました。

2022年は、本来はD51 200がシーズンを通じて牽引する予定でしたが、5月3日に冒頭の不具合が発見されたため、以降は『DLやまぐち号』としての運行が続いています。

『やまぐち号』へのSL復帰の見込みですが、2023年8月1日現在JR西日本からは公式に何も発表されていません。また、現在運転されている『DLやまぐち号』は、8月20日の運行までが告知され、既に指定券も発売を開始していることから、早くても2023年の秋以降か、2024年の春ということになりそうです。

SL復活運行の嚆矢となった『SLやまぐち号』

山口線を走る『SLやまぐち号』は、国鉄の本格的なSL復活運転として1979年(昭和54年)に運行を開始しました。

山口線が選ばれた理由は、SLの運転に必要な設備が残されていたことに加え、1976年(昭和51年)に京都ー大阪で運転された『京阪100周年号』で、押し寄せた群衆で死者を出す事故が発生した教訓から、大都市圏から離れた路線とすること、新幹線と接続することでアクセスしやすいことなど、国鉄が出した条件に一致したためでした。

運行開始当初から、一貫してC57 1号機が本務機として指定されています。一方で、予備機はたびたび変更されており、初代の予備機として1980年(昭和55年)からはC58 1号機が務めていました。こちらはボイラーの故障に折り悪く国鉄の財政悪化が重なり、1984年(昭和59年)以降は静態保存機となっています。

2代目の予備機に選ばれたのはC56 160号機で、1987年(昭和62年)から運転を開始。しかし、本来輸送量の少ない閑散線区用として製造されたC56では、勾配の続く山口線では2両牽引が精いっぱいで、C57 1の代走を務める際は、DD51との重連で運行されていました。

しばらくはC57 1とC56 160号機の2両体制で運行されていましたが、本来小型軽量で走行線区を選ばないはずのC56が、保安装置の設置場所やその性能上、ダイヤの制限で走行できる線区が限られてくるという本末転倒な状況となってきたことから、梅小路機関車館で展示運転を行っていた大型のD51 200を本線復帰させ、C56 160は本線走行からは引退させることとなり、『やまぐち号』としても2018年5月で運行を終了、この年の3月に運行を始めたD51 200と入れ替わる形で引退しました。

12系レトロ客車
『やまぐち号』として、1987年から2017年まで長く使用された通称レトロ客車 12系客車からの改造で、車両ごとに明治、大正、昭和初期などのテーマが決められて内装が異なっていた 2017年シーズン途中から新製の35系客車へと変更された ちなみに、レトロ客車投入以前はオリジナルの12系客車だった Wikipedia(国鉄12系客車)より @ja:user:ナダテ

D51 200の運行開始以降は、C57 1との2両体制となりましたが、さすがに2両とも製造から85年が経過、各所に老朽化と思われる不具合が多発することとなり、近年はDD51による代走が多くなっています。

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