運行状況は公式Twitterで確認を-フランスの公共交通スト、情報はどこから?  旅行客やクリスマス商戦への影響もじわり

海外
スポンサーリンク

アマゾン タイムセール

人気の商品が毎日登場。

タイムセール実施中

スポンサーリンク

アマゾン タイムセール

人気の商品が毎日登場。

タイムセール実施中

フランス全土で交通機関のストライキ続く 年金改革が発端

12月5日に始まったフランスの大規模な交通機関のストライキは、10日以上がたった今日12月16日になっても収束の気配はありません。通勤や通学など直接的な影響に止まらず、旅行客やクリスマス商戦にも大きな影響が出始めているようです。年末年始にフランス旅行を予定している方も多いと思いますが、年内で決着する見込みは今のところ見通せていません。公共交通機関が麻痺状態のため、交通が自動車に集中し激しい混雑が続いています。報道によると、通勤時間帯などを中心に300kmを超える渋滞が発生しているそうです。今後の情報に注意が必要です。

今回のストライキの発端となったのは、フランス政府が打ち出した年金制度の改革案でした。フランスでは、職種によって年金の待遇が異なり、鉄道など社会インフラで働く労働者は厚遇されることになっています。これは、社会インフラに勤める以上、深夜や休日も勤務してきたのだから、その分年金は当然多く貰えるべきだ、という労働者の声から成り立った制度です。

しかし今回、フランス政府が国の苦しい台所事情からこうした優遇政策を廃止する方針を打ち出したことから、国鉄(SNCF)、パリ交通公団(RATP)、電力会社などの労働組合が反発、これに反政府団体である黄色いベスト運動の参加者も加わり、大規模なストが発生しました。

もともとフランスという国は、ヨーロッパの中でも労働者の権利意識が高い国で、休暇中は仕事に関わるメールを見なくていい、言わゆる「オフラインになる権利」が成立したのもフランスです(実際の運用はかなり複雑だそうですが)。国鉄や地下鉄は2~3ヶ月に一回程度の割合でストライキが行われていて、フランス人にとってストは年中行事なわけですが、さすがにここまで長期化すると様々な影響が避けられそうにありません。

フランス国鉄(SNCF)運転状況について

さて、ストと言っても全ての交通機関が止まる訳ではなく、運休する路線、時間もあれば、一部でも運転する区間もあり、一律ではありません。一応前日の夕方ごろに翌日の運転状況が発表されることになっており、その内容は各種SNSで確認することができます(ただし、フランス語のみです)。

この発表によれば、例えば執筆日の今日12月16日の場合は、

  • TGV/OUIGO(高速列車) 1/3程度
  • TRANSLEIN(パリ近郊列車) 1/3~1/4程度
  • INTERCITÉS(特急列車) 1/6程度
  • TER(地域輸送) 4/10程度

と発表されています。

パリ メトロ(地下鉄)・トラム・バスの運転状況

同様に今日12月16日の場合、パリのメトロ14路線のうち、通常運行なのは自動運転の2路線(1号線、14号線)で、5路線は完全運休、残る7路線もラッシュアワーを中心とした運転で、それも大幅に間引かれて運転されます。トラムは通常運行が2路線、その他はラッシュアワーを中心に間引いた上で運行、バスは60%の運行率となっています。

※〇の中にMはメトロ(地下鉄)、〇の中にTはトラム

※その他の情報も掲載されているため、運行情報が一番上でない可能性があります。スクロールして探してください

今日は月曜日ということもあり、ラッシュアワーを中心に運行率が高くなっていますが、昨日一昨日は週末ということもあって地下鉄、トラムはほぼ全面運休、国鉄の運転率も今日の半分以下でした。

フランスへ旅行予定の方は十分な情報収集を

フランスはクリスマス商戦の真っただ中で、長期にわたる交通機関のストライキは、広範囲に広がりつつあります。12月16日現在、政府は譲歩案を提案しているようですが、ストが終息する気配はなさそうです。各種報道によれば、年内の決着を疑問視するものもあり、このまま続けば、クリスマス休暇や年末の帰省にも大きな混乱が予想されます。また、フランス国鉄のサイトでは、旅行を延期する呼びかけもなされており、日本人を始めとした海外からの旅行客にも大きな影響を与えそうです。各地でデモも頻発しており、場合によっては大きなトラブルになることも予想されることから、外務省は海外安全ホームページで注意を呼び掛けています。

フランスへ旅行の予定がある方は、十分に情報収集を行い、危険やトラブルに巻き込まれないよう注意が必要です。場合によっては延期や中止の判断をする勇気も必要です。

タイトルとURLをコピーしました