北陸新幹線敦賀延伸 開業は2024年3月16日に 東京ー敦賀は14往復最速3時間8分
JR東日本とJR西日本は2023年8月30日、北陸新幹線金沢ー敦賀の開業日を2024年3月16日と発表しました。同時に運行形態についても発表があり、東京ー敦賀の直通列車として速達タイプの『かがやき』9往復と緩行タイプの『はくたか』5往復の合わせて14往復が運行されます。
さらに、東京―敦賀の9往復の『かがやき』のうち、5往復は上野(一部は通過)・大宮・長野・富山・金沢・福井の各駅のみに停車する最速達タイプとなり、この場合の東京―福井の所要時間は最速で2時間51分で、現在よりも36分短縮されます。また、東京―敦賀は最速で3時間8分となり、50分の短縮となる見込みです。
また、関西圏へ向けては、大阪―金沢の所要時間が最速2時間9分となり、現在よりも22分短縮となります。
北陸新幹線 既存区間はコロナ前のダイヤへ 延伸区間には速達タイプの『つるぎ』も
JRからの発表によれば、東京―敦賀の直通列車の他、東京―金沢には『かがやき』1往復と『はくたか』9往復、長野―金沢に『はくたか』1往復が運行され、すでに開業済みの東京―金沢はコロナで減便される前の運行本数に戻されます。
また、『かがやき』『はくたか』の他に、延伸区間には大阪方面への接続列車として『つるぎ』が富山―敦賀に18往復、金沢―敦賀に7往復が運転されます。このうち富山発着の5往復と金沢発着の4往復は速達タイプとなり、新高岡・金沢・福井にのみ停車します。これに加え、敦賀駅で接続列車のない『つるぎ』が、上下5本運転されます。
表示されない場合: 北陸新幹線 金沢~敦賀間開業に伴う運行計画の概要について
在来線特急は再編 『サンダーバード』『しらさぎ』は敦賀止まりに
現在北陸本線で運行されている在来線の特急列車は、新幹線の開業に伴い再編が行われます。
まず、『サンダーバード』『しらさぎ』は、すべて敦賀駅止まりとなり、新幹線接続特急となります。
具体的には、『サンダーバード』は大阪―敦賀で25往復、『しらさぎ』は名古屋―敦賀に8往復、米原―敦賀で7往復となります。『サンダーバード』は現在の運行本数が維持されますが、敦賀駅で新幹線と接続しない早朝・深夜の『しらさぎ』各1本は廃止されます。
また、敦賀―金沢で運行されている『おはようエクスプレス』『おやすみエクスプレス』、福井―金沢で運行されている『ダイナスター』は廃止、金沢―和倉温泉の『能登かがり火』は、『サンダーバード』1往復を引き継ぐ形で5往復が運行されます。
なお、敦賀駅での乗り換えについて、敦賀以南の延伸については目途が立っていないことから、JR西日本では「敦賀駅での乗り換えがスムーズになるよう、乗り換え改札口などの設計を進めていて、乗客の抵抗感を少なくしていきたい」としています。
また、運賃や乗り換え制度については、決まり次第発表されることになっています。
並行在来線の北陸本線は経営分離 IRいしかわ鉄道とハピラインふくいへ経営移管
北陸新幹線の延伸に伴い、並行在来線となる北陸本線敦賀―金沢はJRから経営分離されます。
このうち、石川県内となる大聖寺―金沢はIRいしかわ鉄道が運営し、福井県内の敦賀―大聖寺はハピラインふくいが運営します。
このうち、新たに設立されるハピラインふくいでは、今後10年間で70億円の赤字が見込まれるなど厳しい経営が予想されており、経営移管と同時に普通運賃と通勤定期を15%程度、通学定期を5%程度値上げする方針です。
一方で運行面では、列車本数を現在の1日上下102本から126本へ増発、さらに敦賀―福井には朝夕に快速列車を8本設定して、所要時間を10分ほど短縮します。さらに終電を20~30分程度繰り下げるほか、新たに3駅を開業させて利便性の向上が図られます。
ダイヤの詳細は、JRのダイヤが確定するを待って12月にも発表される予定ということです。