根室本線 富良野ー新得がバス転換で廃止へ 不通区間の復旧断念 

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富良野―新得廃止で地元自治体が合意 根室本線の不通区間の復旧を断念

2016年8月の水害により不通となっている区間を含む根室本線富良野―新得(正確には石勝線との分岐点である上落合信号所)について、沿線自治体である富良野市、南富良野町、新得町、占冠村の4市町村は、鉄道としては廃線としバス転換で合意したと発表しました。

根室本線の滝川-新得は、JR北海道のいわゆる単独での維持困難とされ、さらに富良野-新得は災害による被害で復旧費用も多額になることから、沿線自治体とバス転換による協議が続けられてきました。

根室本線と富良野線が接続する富良野駅 根室本線が部分廃止されればここで線路は途切れ、どちらも盲腸線となる コロナ禍前の2018年度でも、輸送密度は根室本線滝川ー富良野が492人、富良野線が1,505人しかなく、廃止議論が一気に進む可能性がある Wikipediaより

こうした中、2022年1月28日に「根室本線対策協議会」のうち、不通区間に該当する上記4市町村による協議が行われ、利用者が減少傾向にあることや、観光業者による活用も難しい現状から鉄道による復旧は断念し、今後はバス転換の協議を行うことで一致しました。

かつての主要幹線だった根室本線 本線としては初の「分断」となる

根室本線は、函館本線の接続する滝川駅から、根室駅までを結ぶ443.8㎞の路線です。

北海道の主要幹線として開通は古く、1921年(大正10年)には滝川―根室が全通しました。

かつては札幌と同等を結ぶ優等列車が走る路線でしたが、1981年(昭和56年)に短絡ルートとなる石勝線が開通すると、優等列車の多くは石勝線経由となり幹線ルートから外れ、滝川―新得はローカル輸送が中心となっていました。このため、1975年(昭和50年)に6,000人以上あった輸送密度は極端に低下し、近年は500人を割り込む程度となっており、特に富良野-新得は2015年の輸送密度が152人と低迷。JR北海道からは「単独では維持することが困難な路線」の一つに指定されていました。

さらに、2016年8月には台風による被害で大きな被害を受け、今回の廃止対象区間である東鹿越―新得は2022年1月現在も不通となっており、鉄道として存続させる場合は10億円以上の復旧費用が必要と見積もられています。また、仮に復旧したとしても、JR北海道は沿線自治体に対し年間10億円あまりの費用負担を求めていました。

こうした状況を受け、当初は鉄道による復旧を望んでいた沿線自治体ですが、鉄道としての存続は断念し、今後はバス転換として協議を進めることなりました。また、バス転換した場合、今後18年間はJR北海道から支援を行われる見込みということです。

今回の廃止により、根室本線は途中で分断されることとなりますが、新幹線開業による並行在来線を除くと、本線としては初めて路線が分断されることとなります。

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