阪急電鉄 2022年12月にダイヤ改正
阪急電鉄は2022年10月12日、全線においてダイヤ改正を実施することを発表しました。
コロナ禍以降の旅客動向の変化を踏まえたもので、朝ラッシュ時や夜間帯の輸送力調整が主な内容となります。また、着席ニーズの高まりにより、2024年より京都線において座席指定サービスの導入が予定されているとして、今回のダイヤ改正はそれらを踏まえた内容となっています。
ダイヤ改正日は2022年12月17日となっています。
なお、2022年11月24日に全列車時刻が掲載されました。
2022年12月22日 阪急全線の改正時刻表はこちら
阪急電鉄に「準特急」が登場 2024年の座席指定サービス開始を見据えて
今回の改正では、列車種別名の変更が行われます。
神戸線、京都線で運行されている「快速急行」が、「準特急」に変更となります。
これは、2024年の座席指定サービス導入の際、対象となる列車をわかりやすくするためで、種別に特急が付く「特急」「通勤特急」「準特急」が座席指定列車の対象となります。
準特急の名称は、2001年から2022年まで京王で使用されていたほか、1960年頃に小田急と近鉄で使われていた例がありますが、どちらも短命に終わっており、全国的にも極めて珍しい名称です。
朝の10連列車、京都線と宝塚線で取りやめ 夜間帯の運転サイクルを変更
コロナ禍による生活様式の変化により、朝と夜間を中心に利用状況に応じた輸送力調整が行われます。
朝ラッシュに運行されている、通常編成に2両増結した10両編成の列車は、宝塚線、京都線の全列車と神戸線の特急で運行を取りやめ、神戸線の通勤特急のみとなります。
夜間では、21時以降を対象に、大阪梅田駅発の発車サイクルが変更され、21~22時台は12分サイクルに、23時台は15分サイクルとなります。
終電時刻も一部で変更され、神戸線では西宮北口発今津行きが現行の0:09発から21分繰り上がって23:48に、大阪梅田発神戸三宮行きが現行の0:00発から15分繰り上がって23:45発となります。
京都線では、大阪梅田0:00発桂行きの準急が高槻市行きの各駅停車となり、高槻市以遠の最終列車は23:45発京都河原町行きの急行になります。
6300系「京とれいん」運行を終了
土休日ダイヤで運行されている観光列車「京とれいん」は、2011年より運行されている6300系に加え、2018年からは7000系による「京とれいん 雅楽」と合わせた2編成運行で毎時1本の運転となっていましたが、改正後は「京とれいん 雅楽」による1編成となり、1日4往復の運行となります。
6300系は、1975年(昭和50年)から製造が開始された京都線の特急専用車両で、仕様変更された6330型を含め8編成56両が在籍していましたが、後継車となる9300系の製造で順次廃車となり、「京とれいん」仕様に改造された6両と嵐山線用4連×3本の在籍となっています。現在のところ、「京とれいん」編成については運行を取りやめるという情報しかありませんが、扉配置が異なる1編成だけに、ホームドアの設置に合わせて今後の去就が注目されます。
京都線に15年ぶりに急行が復活
京都線で早朝と夕方以降に運転されている「快速」について、停車駅に西京極を加えた上で列車種別が「急行」に変更となります。
かつての京都線は、十三―大宮ノンストップの特急と現在の快速急行と同じ停車駅の急行が主力となっていましたが、2007年のダイヤ改正で停車駅の増加により急行は準急に名称変更され、特急は存在するのに急行が存在しないという奇妙な状態となっていました。
今改正では、京都線の急行がかつての停車駅に南方、上新庄、南茨木、西京極の4駅を加えて15年ぶりに復活することとなります。