またも撮り鉄か 線路立ち入りで中央線がストップ SNSで避難殺到

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またも撮り鉄か 線路侵入で中央線が一時運転取りやめ

東京都日野市内のJR中央線で、撮り鉄とみられる複数の人物が線路内に立ち入り、安全のため電車の運転を一時見合わせる事案が発生しました。

これは、2021年3月24日16:45頃、多摩川にかかる橋梁上での出来事です。この日は長野へ向けて185系の廃車回送が予定されており、これを撮影するために橋梁周辺へも数多くの撮影者が集まっていたようです。本来は回送列車の通過時刻だったようですが、車両点検のため出発が遅れたため、現場に接近したのは通常の旅客列車でした。

SNSなどによれば、周囲の人の注意を聞かずに10人ぐらいがフェンス内の線路敷地内へ立ち入り、撮影しようとしていたため、橋梁から接近していた電車の運転士が安全のため電車を停止させました。この影響で中央線は26分にわたり運転を中止、撮り鉄だけでなく多くの利用者からも非難する声が上がっています。

警察も現場へ到着 JRは告訴も含めて検討

運転士からの報告をもとに、現場にいたのが複数人であったことからJRが警察へ通報、現場には警察官が駆け付ける騒ぎとなりました。

撮影していた人物らはその場から逃走した模様ですが、一部が近くに隠れていたため、警察官から事情聴取、その後運転士の前に引きずり出され、直接注意を受けていた模様です。

JRでは、これらの行為について告訴を含めて検討しているとしています。

これらの様子は、SNSなどで瞬く間に拡散され、「また撮り鉄か」と大騒ぎになっています。

線路への侵入は「法律違反」です 損害賠償の対象ともなります

では、このように撮り鉄が列車を止めた、というようなケースでは、どのような責任が発生するのでしょうか?

一般的には、法律に違反した場合や相手に損害を与えた場合、刑事責任と民事責任の2つが発生し、これらは別々の問題として扱われます。従って、例えば警察に逮捕されてその後起訴され有罪となる(刑事責任を問われる)ことと、鉄道会社から損害賠償を請求される(民事責任を問われる)ことは別の問題で、刑事責任には問われなくても民事責任を負う場合もありますし、逆に刑事責任のみで民事責任は発生しないという場合もあります。

線路への立ち入りは法律で禁止=刑事責任が発生します

いうまでもなく、線路内にみだりに立ち入る行為は、法律によって禁じられおり、違反すれば犯罪となる可能性があります。鉄道営業法によれば、違反した場合過料1万円未満の罰則があります。また、列車の運行に危険を生じさせた場合は刑法の規定により2年以内の有期刑となる可能性がある他、実際に列車の運行に支障が発生し、鉄道会社の業務を妨害したとされた場合は、威力営業妨害罪として5年以下の懲役または100万円以下の罰金に処される可能性があります。

法律にこうした規定があることから、悪質であったり逃亡したりする恐れがある場合は、現行犯逮捕という可能性も当然あり得ることになります(もっとも、警察の逮捕は身柄の拘束が目的で、それ自体が刑事罰ではありません。実際の刑事責任は検察によって問われることになります)。

鉄道会社に損害が発生した場合は民事責任=賠償責任も

また、以上は刑事罰の規定で、列車の遅れにより鉄道会社に損害が発生した場合、これを賠償する民事上の責任を別に負うこととなります。この損害とは、単に切符の払い戻しとは限りません。トラブル処理に費やした時間、費用、そして列車の遅れがなければ本来得られたであろう利益も全て賠償の対象となります。例えば、処理のため残業した職員の残業代なども場合によっては含まれることとなります。

情報によれば、「JR敷地内ではないのだからJRに注意される筋合いはない」などと応えている人物もいたということですが、まったくもって論点のずれた筋違いの言い訳であることは明白です。JRの敷地でないということは、無関係な他人の土地に無断で入ったというわけですし、列車を止めて大勢に迷惑をかけた事実は変わりません。

犯罪であるか否かにかかわらず、線路あるいはそれに準ずる場所への立ち入りなどという行為は常識で考えて慎むべきものです。今回は警察も出動し、現行犯逮捕はされなかったようですが、関連人物も把握されている模様です。今後同様の行為を防ぐ意味でも、JRには厳しい対応を期待したいものです。

今に始まったことでは無く、鉄道ファンに限ったことではありませんが…

一部のファンの行為によって多数の人に迷惑がかかることは、もちろん何も撮り鉄に限ったことではありません。多くの人は自動車の運転も99%以上のドライバーはマナーを守っているわけですが、ごく一部には迷惑を顧みない人もやはりいるわけです。観光公害などという言葉も、近年言われるようになってきました。スポーツ観戦や芸能人のイベントともなれば、周辺に厳重な警備が敷かれるわけですから、それだけ迷惑行為も数知れずということでしょう。

鉄道ファンの迷惑行為も、何も今に始まったことではありません。

京都市電 1978年9月30日 最終日
1978年(昭和53年)9月30日、京都市電廃止のニュース 系統板が何枚も盗まれる事件が発生していることが伝えられています。
京阪100年号
1976年(昭和51年)9月4日、京阪間鉄道開業100年を記念して運行された『京阪100年』号 この『京阪100年』号は、前年の山陰本線京都口高架化記念に続く本格的なSL復活運転として、京都―大阪の臨時列車として運行された まだSL全廃の余韻冷めやらぬ中、駅や沿線は鉄道ファンだけでなく多くの撮影者が集まり、鉄道敷地や私有地への立ち入りが相次ぎ大混乱となった 動画は午前の往路運行が大阪駅に到着した場面と思われるが、土曜日ということもあって、午後からの復路運行の際にはさらに群衆が膨れ上がった この後、千里山駅付近で線路内から撮影を行おうとした小学5年生が列車と接触、死亡する事故が発生、『京阪100年』号の運転も取りやめとなった

だからと言って、迷惑行為をしてもいいというわけではありません。

このブログを読んて頂いている良識ある皆さんには言うまでもないでしょうが、趣味で人に迷惑をかけることは許されません。当サイトでは、このような行為に断固反対し、非常識な行動として強く非難します。

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