2023年の日本シリーズは「阪神なんば線シリーズ」 元ネタの「サブウェイシリーズ」とは?

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2023年のプロ野球日本シリーズ 59年ぶり関西対決であるワードがトレンド入り

2023年のプロ野球日本シリーズは、セ・リーグが阪神タイガース、パ・リーグがオリックスバッファローズの59年ぶりの関西対決となり、10月28日に京セラドームで開幕しました。

明日10月31日の3回戦からは、舞台を阪神甲子園球場に移し、11月4日からの第6戦からは再び京セラドームへと戻ります。

どちらも関西に本拠を置いているため、本来必要な移動日も不要で、選手としてはとてもありがたい対戦かもしれませんが、その近さゆえSNSなどではあるキーワードがトレンド入りするなど話題となっています。

2023年の日本シリーズが「阪神なんば線シリーズ」と呼ばれる理由は?

そのキーワードとは、「阪神なんば線シリーズ」というもの。

阪神タイガースが本拠地を置く甲子園、オリックスバッファローズが本拠地を置く京セラドームは、いずれも阪神線の沿線にあり、その距離は20分ほど。阪神なんば線の電車に乗れば、どちらも簡単にアクセスできる…、というところから発生したようです。

これを記念して、阪神電鉄では「なんば線シリーズ」と記載された記念乗車券の発売を行っている他(当初分は売り切れたようですが、追加販売がアナウンスされています。詳しくは「SMBC日本シリーズ なんば線シリーズ記念乗車券&入場券セットの再発売 及びオンライン発売開始について」をご覧ください)、両チームのロゴを記載した副標が用意され、こちらも「阪神電車にバッファローズが」と話題となっています。

阪神甲子園駅
阪神甲子園球場への玄関口となる、阪神甲子園駅 実際降り立ってみると、よくこんな小さな駅で効率よく乗客がさばけるものだと感心する 2015年に大阪方面の降車ホームを撤去し、残りのホームを拡幅する大規模な改修工事が行われた なお、念のため記しておくと甲子園は大阪府ではなく、兵庫県西宮市に所在している Wikipedia(甲子園駅)より @KishujiRapid

甲子園駅は、阪神本線が阪神間で営業を開始した1905年(明治38年)ではなく、甲子園球場が完成した1924年(大正13年)に臨時駅として開業したのが始まりで、軌道線である甲子園線が開業した1926年(大正15年)に通年駅として営業を開始しました。

2015年に改修工事が行われたとはいえ、駅自体は8両編成対応の3面4線の手狭な中間駅に過ぎませんが、1日当たりの平均乗降客は4万4000人と阪神電車の中では4位。さらに周辺には他社線の駅もないことから(JRの甲子園口駅は2㎞ほど離れています)、試合開催日には5万人が収容できる観客のうち、7~8割が甲子園駅を利用していると言われ、特に試合終了時には(試合展開によっては殺気立った)帰宅客が一度に押し寄せ大変混雑します。

阪神電鉄【公式】甲子園駅の裏側

阪神電鉄では、この混雑に対して極めて優れたノウハウを有しており、絶妙のタイミングで次々と電車を発着させてほとんど停滞させることなく人の流れをさばいていく様は、時に「神業」とも呼ばれています。

京セラドームの最寄り駅となる、その名も「ドーム前」駅は、阪神なんば線が開業した2009年に開業しました。仮称段階では岩崎橋となっていましたが、開業時には京セラドームへの最寄り駅を示すため改められました。

阪神なんば線ドーム前駅
阪神なんば線ドーム前駅 近鉄の20m車両10両分の有効長がある 位置的には京セラドーム前のイオンモール直下に位置し、長堀鶴見緑地線のドーム前千代崎駅や大阪環状線の大正駅よりも近い そういえば、かつては阪急、近鉄、南海、西鉄、古くは東急や国鉄と野球チームを持つ鉄道会社は多かったが、いつの間にか阪神と西武だけになってしまった Wikipedia(ドーム前千代崎駅)より @ほっきー

駅自体は地下5階にあり、島式ホーム1面2線の何の変哲もない駅ですが、試合やイベント時に備えて乗客の滞留スペースが地下4階に設けられています。

また、すぐ近くには大阪メトロ長堀鶴見緑地線ドーム前千代崎駅、大阪環状線の大正駅があり、利用客が分散傾向にあるためか、阪神なんば線では臨時列車が運転されることは極めてまれとなっています。

阪神なんば線シリーズの元ネタ サブウェイ・シリーズとは?

さて、この野球カードの〇〇線シリーズ、どこかで聞いたことがある方もおられるかと思います。

そう、元ネタはアメリカ・ニューヨークの「サブウェイ・シリーズ」からきているものと考えられます。

ニューヨークには「ニューヨーク・ヤンキース」と「ニューヨーク・メッツ」の2つの大リーグ球団があり、それぞれ本拠を置いてます。この二つの球場は、それぞれニューヨーク市地下鉄の沿線にあり、お互いの球場が地下鉄で移動できることから、ワールドシリーズ(日本でいう日本シリーズ)でこの2チームが争う場合、「サブウェイ・シリーズ」と呼ばれています(近年は、ワールドシリーズ以外でもこの呼び名が使われるケースもあるそうです)。

ちなみにニューヨーク・ヤンキースの本拠地ヤンキースタジアムは、IRTジェローム線とINDコンコース線が交わる161丁目ヤンキースタジアム駅のそばにあり、IRTジェローム線が2階、INDコンコース線は地下2階に発着します。路線番号としては前者が4系統、後者がB系統(ラッシュ時のみ)、D系統(ラッシュ時混雑方向は通過)が利用可能です。

161丁目ヤンキースタジアム駅のホーム こちらは高架線上の4系統の駅で、B、D系統のホームは地下2階にある すぐ背後にヤンキースタジアムが見える 写真でも通過線が写っている通り、ニューヨークの地下鉄は基本的に3複線以上となっており、混雑時間帯を中心に急行列車も運転される Wikipedia(161st Street–Yankee Stadium station:英語版)より @TLK in 3

また、ニューヨーク・メッツの本拠地シティ・フィールドは、ニューヨーク市の中でも東部に位置し、IRTフラッシング線のメッツ・ウィレッツ・ポイント駅が最寄り駅となります。この路線には7系統が運行されていますが、朝夕ラッシュの混雑方向に運行される急行は通過となります。

メッツ・ウィレッツ・ポイント駅
シティ・フィールドからメッツ・ウィレッツ・ポイント駅を望む 後方に広がるのは車両基地で、さらに背後には、アメリカとしては珍しい私営の通勤路線であるロングアイランド鉄道の駅(ただし臨時駅)もある なお、朝夕ラッシュを除き急行は設定されていないが、試合やイベント終了時にはマンハッタン方面へ向け臨時急行が運転される Wikipedia(Mets–Willets Point station (IRT Flushing Line):英語版)より @Jim.henderson

なお、地下鉄沿線にあるというこの2つの球場ですが、実際には路線が違うため、直通する列車はありません。両球場を移動するためには、4系統と7系統をマンハッタンのど真ん中にあるグランドセントラル 42丁目駅で乗り換える必要があります。

さらに、両球場とも駅前ながら無料駐車場を備えている(とくに、シティ・フィールドは平面駐車場の広さが球場の2倍以上あります)のは、いかにも自動車大国アメリカといったところです。

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