日本で唯一 路面電車の平面交差 とさでん交通はりまや橋交差点
前回に続き、高知の話題です。
写真は、高知市の中心、はりまや交差点です。すぐ近くに播磨屋橋があることで有名です。
はりまや橋とは、江戸時代にこの地にあった堀によってお互いの行き来が不便であった播磨屋と櫃屋が、私設の橋として掛けたのが始まりだそうです。戦後になり堀の水質悪化が問題となり埋め立てられたため、しばらくは欄干だけが残り、がっかり名所という有難くない名称でも知られるようになりました。現在は、1998年に整備の際人工の堀も作られ、往時の姿が復元されています。
さて、色んな意味で有名なはりまや橋ですが、鉄道ファンにとってはまた別の名所として知られています。ここは、日本で唯一路面電車同士が平面交差する交差点です。大都市ではかつては当たり前に見られたそうですが、現存するのはここだけになってしまいました。
交差点西側に歩道橋があります。ここから交差点の様子が眺められます。県庁所在地の中心だけあって、車も人もひっきりなしに行き交います。その中を、とさでん交通の路面電車も負けじと通ります。
ここは単なる平面交差ではなく、各方向への渡り線も備わっています。時間によっては、電車が右に左に交差点を渡っていく光景にも出会えます。
本数も多く、次から次へと電車がやって来ます。目抜き通りを路面電車が行き交う光景は、都市のインフラという重要な役割にしっかりと応えているようで頼もしくもあり、鉄道ファンなら飽きることはありません。
末端区間は道幅の狭い単線区間も タブレット閉塞です
さて、この光景は同じとさでん交通の朝倉駅前付近。見るからにデンジャラスな区間です。こんな狭い道を電車やバスまで行き交います。
ご覧のように単線ですので、要所要所に交換設備もあります。この区間は通票閉塞ですので、交換可能場所ではタブレットの交換も個行われます。
残念ながら電車の来るタイミングには合いませんでした。
平面交差あり、単線区間あり、タブレット交換ありの、魅力の尽きないとさでん交通でした。