D51 200が復活? 『やまぐち号』が早ければ5月にもSL牽引へ 同時に料金改定を発表

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『やまぐち号』 D51 200による運行を再開へ 同時に料金改定

JR西日本は2024年2月19日、山口線で運行する『やまぐち号』について、2024年3月16日より指定席料金を値上げすることを発表しました。同時に、早ければ2024年5月から蒸気機関車による運行を目指していることもあわせて発表しました。

これは2024年2月19日にJR西日本から発表された「SL やまぐち号の料金見直しについて」のなかで触れられたもので、これまで閑散期330円、通常期530円だった指定席料金は1,650円に、区間により780円~1,000円だったグリーン料金は2,500円となります。

『やまぐち号』は牽引機の不具合により2022年5月からディーゼル機関車での運行が続いており、予定通りとなれば2年ぶり蒸気機関車の運行に戻ることになります。

相次ぐ故障でDD51による『DLやまぐち号」の運転が続く C57 1とD51 200の現状は?

『やまぐち号』は1979年(昭和54年)の運行開始以来、牽引機にはC57 1が主に使用され、予備機として2018年まではC56 160が、それ以降はD51 200が使用されてきました。

D51 200+35系 やまぐち号
D51 200に牽引された、35系客車による『やまぐち号』 運転開始から3代目の客車に当たり、それまでの12系レトロ客車に代わって2017年に運行を開始した 普通客車としては50系以来実に35年ぶりの製造となる 1両目の白帯車両は、『やまぐち号』専用客車としては初のグリーン車となるオロテ35だが、旧2等車である「ロ」は本来青帯で、白帯は「イ」を名乗る旧1等車の塗装であった Wikipedia(JR西日本35系客車)より @32602Fand3060F

しかしC57 1は、2020年10月10日に新山口駅行きとして津和野駅を発車した直後に車両不具合が発生し、修理が必要な状況となっていました。長期間にわたり修理されることもなく、京都鉄道博物館の扇形機関庫で展示されていましたが、2023年12月半ばに隣接する修繕工場へ移動、2024年2月現在分解修理が行われている模様です。

さらに予備機のD51 200についても、2020年シーズンの残り日程は代役を務めたものの、2021年は修理のため運用に復帰したのは10月23日となり、この間はDD51が代走を務めていました。

2022年はD51 200による運転でスタートしたものの、5月3日に炭水車に不具合が発生し、修理のため運用を離脱。2022年のこれ以降と2023年は、全てDD51による『DLやまぐち号」として運転されていました。2024年についても、例年のスケジュールなら2023年中に春の運転計画が発表されるところ、年が明けても運行スケジュールが発表されない事態となっていました。

ただ、D51 200については、2023年7月に久しぶりにボイラーに火が入れられ、同月中には北陸本線で、8月からは山口線で専用の35系客車を牽引して試運転が行われていました。こうした状況から、D51 200の復活は近いのではないかとその動向が注目されていました。

地元新聞によれば、D51 200は8月から9月にかけて行われた山口線での試運転ののち、4~5か月かけて定期検査に入ると報じられており、実際に2024年2月現在は現在検査中であるようです。順調に進めば、定期検査明けには『やまぐち号』として運転される見込みとされています。

同時に大幅な値上げも 『やまぐち号』の指定席料金は3倍に グリーン車も2,500円に

SLによる運行再開と同時に発表されたのが、料金の大幅な値上げでした。

快速列車として運行される『やまぐち号』は、これまでは乗車券のほかは規定通りの指定席料金、グリーン料金で乗車可能となっていました。

これが2024年3月16日以降は、指定席料金が通常期530円から1,650円とこれまでの3倍、グリーン料金は対距離制ではなく一律2,500円となり、全線通しの乗車の場合で1,500円の値上げとなります。

なお、この料金は蒸気機関車による運行だけでなく、『DLやまぐち号』として運転される場合にも適用されるということです。

値上げの理由として、JR西日本は「全国的にSLの希少価値が高まっているため」と発表しています。

JR西日本では、2018年に長きにわたって活躍してきたC56 160が引退し、2023年には釜石線の『SL銀河』を牽引するC58 239が運転を終了、さらに2024年3月には『SL人吉』を牽引する58654の引退が決まっています。

58684牽引の肥薩線『SL 人吉]』
肥薩線で運転されていた頃の、8620形58654による『SL人吉』 製造は1922年(大正11年)で、2024年2月現在車籍のある蒸気機関車としては最も古い 1975年(昭和50年)の廃車後人吉市内で保管されていたものを、新製扱いで1988年(昭和63年)に復活した 老朽化による不具合のため2005年に運転を終了したが、ゆがんだ台枠を新製するなどして2009年に再び運転を再開した しかし、製造後100年を経過し老朽化が進行、部品の補修も難しくなってきたため、JR九州は2024年3月で運行を終了すること発表した 引退後の処遇についてはまだ決まっていないWikipedia(SL人吉)より @Alt winmaerik

こうしたことから希少性が高まることは間違いありませんが、C57 1もD51 200も製造から80年以上が経過し、メンテナンスや修理に多額の費用が掛かることも理由の一つと思われます。

一方で、こうした料金の値上げからも当面の間はSLの運行を行う意思の表れとみることもでき、D51 200に続いてC57 1の本線復帰も強く望まれるところです。

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